お金に関しては、私はとても無頓着で、病院のスタッフからはいつも文句をいわれています。

病院はなかなか経営が厳しく、私の給料も皆さんが思っているよりずっと少額です。
個人的な蓄えもまったくありません。
執筆や講演でいただくお金を飲むための日銭にしています。

実は、私はそれで十分なのです。
別に欲しいものはないし、したいことも大してあるわけではないし、一日、汗水たらして働いて、おいしくお酒が飲めれば、それ以上の幸せはありません。

よく、老後の蓄えとか、いざというときのための貯金とかいいますが、そういうお金は、大抵の場合、使わないままになってしまうことが多いそうです。
へたにお金を貯めておくと、死んだあとの相続争いの原因になります。
亡くなる直前の患者さんの枕もとで、親族が相続のことで口論するというようなこともありました。
あんなことをされたら、安心して虚空へ旅立てません。

もめるなら死んだあとにしてほしいものです。
私には残すものがありませんからそんなことにはなりませんが、もし、もめごとが起こったとしても、勝手にやってくれと、さっさとあちらの世界へ向かいます。

たくさんのお金を持っている人は、せっかく自分で働いて貯めたお金ですから、残すことなど考えないで、思いっきり使いきってしまえばいいのではないでしょうか。
使いきれなければ、有意義な活動をしている人とか団体に寄付すればいいのです。
親族が争って取り合いをするよりも、お金も、その方がずっと喜びます。

身軽になって旅立ちましょう。