もうひとり、私の尊敬する先輩のお話です。

日本のODA(政府開発援助)によって中国の北京に作られてた日中友好医院の初代院長の辛育令先生です。

あるとき、先生は、「自分が手術した人はすべて自分の分身だ」とおしゃっていました。
だから、全身全霊を込めて手術をするのが先生のモットーでした。
これには同じ外科医として、感銘を受けました。

次にお会いしたとき、こんなことをおっしゃっていました。

「最近は、道で会うすべての人が、自分の分身に見えてきました。
生きているのがとても楽しいのです。」

毎日がうれしくてたまらなくて、じっとエレベーターに乗っているのがもどかしくて、マンションの14階の自室まで階段で上がっていくのだそうです。
私よりも15歳も年上の方です。

人が抱える悩みの多くが人間関係です。
不平不満がたまってきます。

上司とうまくいかない。
夫婦関係が悪い。
友達付き合いが苦手だ。
恋人に振られた。
仲間外れにされている。
取引先とトラブルを起こした。

それで頭を抱えて、食欲がなくなり、眠れなくなって体調を崩してしまったりします。

しかし、辛先生のように、会う人会う人が自分の分身のように思える人になれれば、人間関係の悩みはなくなるのではないでしょうか。

ぜひ、そんなふうに生きられるようになりたいものです。

日本でも、「袖振り合うも他生の縁」といいます。
すれ違っただけでも、すごく深い縁があるのです。
縁を大事にすると運が開けてきます。