貝原益軒は、養生を実践するための秘訣は「畏」の一字で説明できるといっています。
「おそれる」ということです。
「畏れる」は、「恐れる」とか「怖れる」とは、読み方は同じでも意味合いが違います。

畏れるとうのは、私たちを生かしてくれている偉大な力に対して、常に敬い謹みの気持ちをもって生きることです。

がんばった人には、最初は「どうして自分がこんな病気にならなければならないのだ」とか「自分はなんて不幸なんだ」と、天とか運命を恨みます。
そこに「恐れ」や「怖れ」があります。

恐怖があるときは、家族に当たったり、医療者に不満をいったりします。
ところが、あるとき急に、生き方が変わる人がいます。
とても謙虚になり、まわりの人に感謝をするようになったりするのです。

私は、そういう人を見ていると、恐怖が畏れに変わったと感じます。

人は、自分の力だけで生きているわけではありません。
自分の意志で心臓を止めてみろといわれても止められません。
何かの力が働くことによって、私たちの心臓は動いているし、食べたものを消化されて、大便や小便となって排泄されるのです。

病気になったのも、何かの力が働いているはずです。
病気になるような力が働くには意味があるはずです。
その意味が分からなくても、私たちは、その偉大な力に対して、もっと謙虚になって。その力の意志に身を委ねて生きることも必要です。
それが、病気を受け入れることであり、自然の法則に従って生きることです。
偉大な力の意志を感じられるよう努力してください。
もっと健康で有意義な人生を歩むことができるはずです。