患者さんからよく聞かれるのは、お酒とたばこです。
「アルコールは週に何回くらいいいですか?」とか「タバコはどれくらい吸ってもいいですか?」といった質問です。
お酒もたばこも健康には悪いというのが常識ですから。

私は、お酒もたばこも「やめなさい」とはいいません。

そもそも、大病をした人は、お酒もたばこも、きちんと量をわきまえてとります。
自分でコントロールすれば問題ありません。

お酒もたばこも嗜好品と言いますから、人生の楽しみでもあるのです。
1日3本タバコを吸うと決めて、1本ずつ楽しみと喜びをもって吸えば、これは立派な養生です。
お酒でも1日1合のお酒をひと口ひと口愛おしく思いながら飲めば、これもとてもレベルの高い養生だといえます。

健康が大事なのはわかりますが、果たして、健康に悪いと言われているのもを排除していけば、本当に健康になれるのでしょうか。

そもそも、健康というのは、しあわせになるための一つの要素にしかすぎません。
健康のためだからと、お酒もたばこも砂糖も取らないという禁欲生活している人もいますが、そういう人を見ていると、果たしてその人の心はときめいているのだろうか、幸せなのだろうかと、余計なことを心配してしまったりします。

お酒でもたばこでも他の食べ物でも「これを食べると病気になるのではないか」とビクビクしながら暮らしていると、確実にいのちのエネルギーは低下してしまいます。
健康のために食事に気を使っているのに、逆に、そのことが健康を脅かすという皮肉な結果にもなりかねません。
たかが食事と思うくらいの方が、健康に暮らせたりするものです。